タバコを吸わない人の保険選び
近年、健康ブームも後押しし禁煙をする方が大変多くなっています。
国立循環器病研究センターによると、タバコの煙には4,000種類以上の化学物質が含まれており、そのうち有害と分かっているものだけで200種類以上もあります。また、これらの中には40~60種類の発ガン物質が含まれています。
タバコを吸うと一酸化炭素も体内に取り込まれます。一酸化炭素は酸素に比べ240倍も赤血球にあるヘモグロビンと結合しやすく、体内組織の酸素欠乏により動脈硬化が進み、脳卒中・急性心筋梗塞・大動脈解離などの循環器疾患を発生する危険度が高くなります。
その他、肺ガン・咽頭ガン・食道ガンなどガンの発症に関しても喫煙のリスクは高くなっています。
このことによりタバコを吸わない非喫煙者は喫煙者よりリスクが低いため、一部の保険会社では非喫煙者の人の保険料を一定の基準を満たすことで割引をしています。
〇 「非喫煙」の割引を受ける基準とは?
① 過去1年間タバコを吸っていないこと
(保険会社によっては2年間の場合もあり)
② コチニン検査を実施して反応がないこと
※コチニン検査とは、専用器具を使って実施する唾液の検査です。
タバコに含まれるニコチンは、体内に入るとコチニンという物質に変わり、血液や唾液等に含まれます。コチニン検査は唾液に含まれるコチニンの濃度を測り、その結果が保険会社が定める濃度以下であればOKとなります。
タバコを吸っていないという自己申告だけでは割引は受けられません。また、コチニンの検査だけでなく、体況上の告知は必須となります。
〇 非喫煙の割引が受けられる商品は?
非喫煙の商品のラインナップとしては、「定期保険」や「収入保障保険」といった死亡保険が多くを占めています。
その他の医療保険やがん保険などすべての商品に非喫煙割引があるわけではありません。
また、すべての保険会社で非喫煙割引を行っているわけではありませんのでご注意下さい。
〇 その他の割引制度も使ってもっと割引率アップ!
一部の保険会社では非喫煙割引だけではなく、そのたに以下の条件もクリアできると更に保険料が割引されます。
例1
①BMI(ボディ・マス・インデックス)の値が以下の範囲である場合
BMI= 体重(kg)÷ { 身長(m)× 身長(m)}
18.0 < BMI < 27.0 (男女・年齢問わず)
②血圧の数値が以下の範囲内である場合
最低血圧 90mmHg未満 最高血圧 140mmHg未満
上記の①・②の条件を満たすと「非喫煙割引」+「上記割引」となります。
例2
以下のいずれかに該当する場合
①自動車保険の契約等級が12等級以上である。
②ゴールド運転免許証保有者(免許の取り消し・停止の場合を除く)
③運転免許を保有していない
このケースの場合、「非喫煙割引」 + 「例1の(BMI・血圧等数値)の割引」 +「例2のゴールド免許等の割引」が最大で利用できます。
現在タバコを吸っている人も1年間禁煙できればこの割引制度を活用することができますので、健康のために禁煙ができ、さらに保険料まで割引になれば一石二鳥ではないでしょうか!