「掛け捨て型保険」VS「積立型保険」
生命保険には満期時や解約時にほとんどお金が戻ってこない「掛け捨て型」と、お金が貯まっていく「積立型」があります。
具体的な保険商品名を示す言葉ではなく、保険商品の違い表現するために使われています。
「掛け捨て型保険」と「積立型保険」のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
掛捨て型 | ・同程度の保障の積立型の保険より保険 料が安い ・大きな保障を安い保険で確保できる | ・一定期間で保障が切れてしまうタイプ が多い ・お金は貯まらない |
積立型 | ・お金を積立られる | ・同程度の保障の掛け捨て型より保険料 が高い |
「掛け捨て保険」と「積立保険」の保険種類
生命保険には「掛け捨て型タイプ」と「積立型タイプ」のほかに、両方のタイプを兼ね備えた「混合型タイプ」もあります。
「長期定期保険」、「逓増定期保険」は満期時には返戻金は0円になりますが、保険期間の途中ではお金が貯まっており、 解約等をすると解約返戻金が戻ってきます。
保険タイプ 保険種類
掛捨て型タイプ ・定期保険
・収入保障保険
・逓減定期保険
積立型タイプ ・終身保険
・養老保険
・学資保険
・個人年金保険
混合型タイプ ・長期定期保険
・逓増定期保険
・アカウント型保険
目的で使い分けることが重要!
「掛け捨て型保険」が悪く、「積立型保険」が良いという事はありません。
要は何のために生命保険に加入するのかを明確にすることが大切です。
参考例 35歳の男性 配偶者あり お子さま3歳の場合
この状況で35歳 男性が「2,000万円の死亡保障」を準備した場合以下のような保険料になります。
積立型保険・終身保険で2,000万円の保障を準備した場合
払込期間は60歳まで 月額保険料は約46,000円前後
掛け捨て型保険・定期保険で2,000万円の保障を準備した場合
払込期間、保険期間は60歳まで 月額保険料は約6,500円前後となります。
保険期間の違いや特性の違いはありますが、同じ「2,000万円の保障」だけで判断した場合、毎月の掛け金が約7倍位このケースですと違ってきます。
なかなか夫の終身保険だけで毎月約46,000円を掛けていくことは無理ではないかもしれませんが、現実的に見たとき多くの ご家庭では選択することは少なくなっているのではないでしょうか。
1回きりの掛け金ではないので、継続的に掛け続けられるかという点もしっかり判断していく必要があります。
「掛け捨て保険」と「積立保険」のミックスプラン
多くの場合、上記のように「定期保険(掛け捨て型保険)」と「終身保険(積立型保険)」をミックスし保障を組み立てています。
例えば、終身保険(積立型保険)を保険金300万円、定期保険(掛け捨て型保険)で
保険金1,700万円にすることで、毎月の保険料も 現実的なものとなってきます。
掛け捨て型保険を「定期保険」から「収入保障保険」にすることで、より毎月の保険料は抑えられる ケースが多くなってきます。
掛捨て型保険(収入保障保険・定期保険)にはタバコを吸わなと保険料が安くなる特約等も準備している保険会社もありますので、タバコを吸わない 方は積極的に活用した方が有利です。(特約を活用するには一定の条件がありますので注意下さい)
「掛捨て型保険」のフルプラン
「掛け捨て保険」ですべてまとめる場合もあります。
保険会社によっては「90歳まで」更新がなく、保険料が変わらず、保障金額も変わらないプランがあります。
例えば上記の図のように、90歳までの定期保険で300万円の保険金プランと、
定期保険(掛け捨て保険)の1,700万円プランで 準備したらり、収入保障保険(掛け捨て保険)と組み合わせたりすることによりよりリーズナブルなプランとなります。
ただしこのプランは保険期間の終了時や途中での解約時にはお金の戻りは0円か、戻ってきたとしてもわずかしかありません。
2014年現在、日本人の平均寿命は、男性が80.50歳 女性が86.83歳です。
(厚生労働省 「簡易生命表」平成26年より)
終身保険に加入していれば自分自身が何歳で死亡したとしても、保障期間が「終身」なので
遺族が保険金をもらえないことは ありませんが、定期保険の場合、保険期間が決まっているので、もし保険期間が終了した後に死亡した場合には全く保険金が もらえません。
しかし、90歳まで定期保険の保険期間があった場合、日本人の平均寿命をカバーしているので、必ずとは 言えませんが遺族に死亡保険金をリーズナブルに残すことが可能となります。
「掛捨て型保険」と「積立型保険」どちらも優れた特性があります。
ご自身のライフプランにはどっちのタイプが合っているのかしっかり確認し、選択していきましょう。